今後のものづくりのあり方 〜レインボープライドの方へのインタビューを通して
ウィンターシーズンも終りを迎え、店舗がある札幌は雪がすっかり溶けました。
わたしたちは来シーズンのスノーボードウェアに向けて企画、製造をおこなっています。
その中でものづくりのあり方について、当社プロダクトマネージャー 沼田がさっぽろレインボープライド実行委員会 実行委員長 柳谷 由美さん、副実行委員長 金子 弘実さんとお話しする機会をいただき、とても勉強になりましたのでシェアさせていただきます。
インタビューを掲載するにあたり、以下より柳谷さん、金子さんと省略させていただきます。
さっぽろレインボープライド実行委員会
さっぽろレインボープライド実行委員会では性的マイノリティに対する差別の解消や権利主張を目的に行われるパレードの開催を主な活動としつつ、公演活動など広く性的マイノリティに関する活動に取り組んでいる団体となります。
https://www.sprrainbowpride.com/
リンク先:さっぽろレインボープライド実行委員会
沼田:今後IMVERや43DEGREESのスノーボードウェアを制作するにあたり男女差が無い商品として作っていこうと考えています。
現在企画している来期スノーボードウェアはユニセックスモデルとして多くの人が着こなせるようにXS〜XXLサイズとして販売予定で、
IMVERでは当初男性向けとしてスーツを制作していましたが、ユニセックスモデルとして性別関係なく着れるスーツを目標に企画中です。
それを聞いていただきどのように思うかご意見いただけたらと思いますのでよろしくお願いします!
沼田:インターネット上で販売するにあたり、ジェンダー別のカテゴリについてどう思いますか?
柳谷さん:無い方が良いと思います。私はメンズのボーイッシュな服装が好みのことが多いです。実際に買い物に行くとメンズやレディースで判断して商品を選びたくないけれども、一応女性だからレディースのものを選ばないといけないのかなと思ったりします。
そのようなポジションの人たちはメンズやレディースに囚われて物を買ったりしません。もちろん男性でもレディースの商品を買います。
ただ店頭に行きづらいと思うことがあるのでインターネットで購入することが多いです。
なので分かれていない方が買いに行きやすいですね。
そのような人たちが実際に行きやすいお店を発掘していきたいと思っています。
沼田:性別を意識しない世の中が一番理想ですね。性別に囚われないように販売するにはどうしたらいいでしょうか?ウェブサイトで販売するにあたり、その商品の性別をカテゴリとして選ばないといけない時があります。
柳谷さん:例えばスニーカーを買う時やはり性別で分けられているものが多いですが、ユニセックスモデルと記載されていると性別を意識せずサイズで買えます。実際にお店の方に男性でも女性でも履けるモデルですと言われると、私を男か女という目線で見られていないと思い安心します。そのお店では何を選んでも良いのだと選びやすいです。
沼田:自分も勉強不足なのですが…そのような知識の無い人たちがどのようにものづくりや接客をすれば良いでしょうか?
柳谷さん:直接会ってみて共感してもらう必要があると思います。さっぽろレインボープライドのようなイベントに参加してみたり、そういう活動をしていることに興味を持ってもらう必要があると思います。
自分の欲しいものに出会うためには知識のない人たちに一から説明をしないといけないので、少しでも知っていればスムーズに話が進みます。
沼田:IMVERでは男性の中にも背が低い人やお腹が出ているのが気になっている人など、そのような方でも着用できるスーツを作ろうと企画しています。
ジェンダー別ではなくタイトモデルやリラックスモデルなどといった枠組みで作ろうと思っていて、今までの話を聞いているとリラックスモデルの小さいサイズを着用できるのかなと思います。
金子さん:良いと思います。既存のスーツは両極端でレディースは窄まっていて女性のラインが出る明らかにレディース向けのスーツ、メンズ向けのスーツを着ると明らかに体に合っていないよね、という風になっていました。
スーツをオーダーに行くことは結構勇気がいるので難しいのかなと思っていました。
今まではどちらかを我慢しないといけないと思っているので、そういう悩みがある人は絶対に買いたいと思うと思います。
沼田:IMVERでは肘から袖までを細くして着丈が通常のジャケットより短い作りにして、あえて男性向けのスーツとしていないのでオススメです!ちなみにスーツを着てどこに行きたいですか?
柳谷さん:スーツを着る時は就職活動などやむを得ず買うという認識でした。こうゆうことを意識をしてスーツを作っているところがあるか探すことさえも諦めていて、スーツ着る=「こうゆうもんか」と割り切っていたので…。
本当であれば普段着でも着れるような身体にフィットするスーツで出歩きたいですね。
沼田:来期のスノーボードウェアでは例えばピンク(どちらかというと女性的なカラー)などを性別に関係無いカラーとして提案してみたりサイズ展開も増やしました。かなり選ぶ幅が広がると思います。
年々、ユニセックスの風潮が浸透していますが…。ユニセックスモデルと謳った方がいいでしょうか?
柳谷さん:レディース、メンズとして決めていない感じは良いですね。さりげなくそのような方達に向けてわかるようにしたら良いかもしれないですね。
沼田:どのようにPRしていったら性的マイノリティの方に響きますかね?
柳谷さん:例えば中性的なモデルや当事者を使うのはどうでしょうか。
当事者に対してイベントを通してこういうお店をあることを知ってもらうことが大切。
今後そのコミュニティーでも隔たり無くアクティビティーができる環境が作れればいいなと思います。
沼田:北海道には性的マイノリティの方が気軽に買い物を楽しめるところはまだまだ少なそうですね…。
現在百貨店さんと企画する機会があって洋服の物産展的なことを提案しています。そういうイベントを通して気軽に足を運んでいただいたり何か一緒にイベントとかもしてみたいですね。
金子さん:そうですね。例えばドラッグクイーンに1日店長をしてもらったり。その場に当事者が着こなしていればいいなあと思うので是非一緒にしたいですね。
私たちの団体では2020年はコロナの影響で小規模になってしまいましたが大通り公園でイベントをしました。また気軽に参加できない方向けにライブ配信をしましたが北海道ではまだまだ浸透されていなく規模が小さい状況です…。
東京では20万人近くが参加するフェスのようになっています。
北海道でも色んな方に知っていただきもっと大規模なパレードやイベントにしたいですね。
企業と一緒にものづくりという機会がまだ無かったのでものづくりもしてみたいです。海外では有名なアパレル企業などが協賛してものづくりをしているのを目にします。
沼田:4/14から大丸札幌店さんでイベントに参加するので是非気軽に集まっていただけたらと思います。MAN CAVE MARKET というイベントになります。
男の隠れ家がテーマにとなっていますが、大人の好奇心をくすぐる札幌市内の知る人ぞ知る名店が集結するイベントとなっています。
こんなイベントをレインボーのもと開催したいですよね。いろんな方達に知ってもらえるチャンスになりそうですしね。
ゴールデンウィークも道内のセレクトショップを集めたイベントに参加する予定なのでさっぽろレインボープライドさんを絡めた何かやりたいなあ…。
金子さん:そういうふうに周りがまず行動していくと広がっていくし当事者は嬉しいですよね。
沼田:どうしたら良いか、何が響くか、デリケートなことなのでどのような熱量で手を差し伸べたいけどどうしたらいいかわからない人も接する機会があればいいですね。
柳谷さん:応援者側のさりげない応援の仕方で良いと思います。当事者からするとそういうのやってるんだって共感するので。
レインボーフラッグは多様性を意味するのでリボンやバッチだったり小さいフラッグをお店に置いたりするだけでも良いと思います。
さりげなくレインボーが入っていたり、ボタン部分がレインボーだったら嬉しいなと思います。
沼田:服にレインボーを忍ばせるのはいいかもしれないですね!レインボーの順番に決まりはあるんですか?
柳谷さん:日本はレインボーが白を抜いて6色なんですけど、札幌では白を入れてみたり。
海外では7色や8色だったり多様なものとなっています。
沼田:今後ものづくりをするにあたり参考にしたいのですが、こんな商品が欲しいというものはありますか?
金子さん:さっきお話した性別関係なく着れるスーツのようなものは欲しかったですね。
沼田:そういう活動をすると、気分が明るくなるというか当事者でない方でも楽しめそうだしワクワクしますね!
金子さん:ワクワクしますね!応援してくれる企業さんがいるなら私たちは喜んで協力したいですね。 まだ認知が足りていない部分もあり、自分が当事者であるとわかっていない人や興味があるけど隠したい人もまだまだいると思うのでそういう方々も入りやすい、買い物しやすいイベントを企画したいですね。
沼田:札幌全体を巻き込んで働きかけていきたいですね!意識しなくても良い世界を。
金子さん:はい、今年もパレードを行う予定なので是非一緒にイベントを盛り上げていただけたらと思います!
今後展開するIMVERでは今回お話しをさせていただいた性的マイノリティの方やSDGsについて意識しものづくりをしていきたいと考えています。また、ジェンダー別で選ぶ必要がないショップをめざして今後もオフィシャルストアにて商品を展開させていただきます。
柳谷さん、金子さん お話しの機会を頂きありがとうございました!
SDGsとは…
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
リンク先:外務省 JAPAN SDGs Action Platform
IMVERの機能性抜群のコンセプトウェア
新商品は販売未定となっておりますが、残り在庫僅かなIMVERのコンセプトウェアはいかがでしょうか。
今後こちらの商品については入荷は致しませんので、購入するなら今が最後です!!
また今後参加するイベントにはIMVERの商品も展示しますのでご来店をお待ちしております。
IMVERの商品は公式オンライストア、店舗、イベント時のみの販売となります。本サイトでは会員登録後ログインしていただくと、会員限定価格が表示されお得にお買い求めいただけます。
【 MAN CAVE MARKET 】
Man Cave=男の隠れ家をテーマに大人の好奇心をくすぐるファッション・アウトドア・家具など本物志向の北海道・札幌の名店が大丸札幌店に集結!!
当店では 43degrees のポップアップテントやレインブーツ、レインポンチョを始め、
春先にも着まわせれる imver のコーチジャケットなど当店のオリジナル商品をご紹介させて頂きます!
是非 お立ち寄りください。
詳細はオフィシャルページをご覧ください。 https://www.daimaru.co.jp/sapporo/mancave/
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期間:2020.4.14(thu) – 4.19(mon)
時間:10:00 – 20:00(最終日は18時閉店)
場所 : 大丸札幌店 7階催事場
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