スノボウェア開発に欠かせない現場のリアルな声
今年は全国的に記録的な暖冬で、雪の少なさからゲレンデを愛する方々にとっては、少し寂しい感じの19-20シーズン。
実はスノーボードウェアを作る我々にとって、毎年2月ごろの時期はとっても大事な時期。
来季ウェアの仕様などを決定する正念場なのです。
もちろん、今季のウェアも、これまで私達が積み上げてきた技術を凝縮した自信作なのですが、やはりどれだけウェア作りを繰り返しても、改善点ややりたいことがどんどん湧いて出てきます。
ウェアの改善点を知る上で、最も参考になるのが、なんと言っても「現場のリアルな声」。
そこで、現場で実際にウェアを着ているユーザーからフィードバックをもらうため、先日ニセコに行ってきました。
今回、ウェアのフィードバックをいただきにお会いして来たのは、ニセコを拠点にスキー・スノーボードのレッスン・ガイドをされているnine代表・中嶋哲平さんと、グランヒラフのセクションリーダーを務められている芦田幸夫さん。
43DEGREESとnineさんは、2018年末から連携させていただき、インストラクターさん達が、実際のレッスンで着用するスノボウェアを提供させていただいており、その年の最上位モデルを着用いただきフィードバックをいただいています。
nineさんのブログ記事「43DEGREES- 2019/20Modelのご紹介」
https://www.niseko-nine.com/news/detail.asp?id=90
さらに、そのnine 中嶋さんのご紹介で、今季からグランヒラフさんのレンタルウェアとして43DEGREESを採用いただきました。
そこで今回は、グランヒラフの芦田さんからのフィードバックも参考にさせていただくことに。
インストラクターなどのプロ目線からのご意見と、一般のお客さ様に近い目線から、さらに加えて海外のお客様目線も交えて多方面からの貴重なフォードバックをいただけそうな予感。
リアルな現場から見えたウェアの課題
さっそく、グランヒラフ「レストラン&カフェ -タンタ・アン」で打ち合わせ開始。
お二人とも、大前提としてウェアの完成度にはとても満足いただいているようで、大変嬉しい限り。
まず打ち合わせ開始早々グランヒラフの芦田さんから 来季カラーバリエーションの確認から始まりました。
これはもしや!と思いながらも来季カラーについて現在検討中の色味をご紹介。
今期グランヒラフさんへ提供させていただいている ウェアは、43DEGREESの最上位 モデルの Peak Jacket & Hang Pants 2019-20でレッド・ブラック・カーキの3色。
nineさんへは同じくレッドのジャケットにブラックのパンツで提供させていただいております。
今回、芦田さん中嶋さんからは、マスタードやオレンジなど山中で目立ち写真映えもする色の方が良いというご要望と他社様との差別化のご意見をいただきました。
そして、毎日インストラクターとしてゲレンデを駆け回っている中嶋さんからは、収納ポケットに関するフィードバックが。
「やはりゲレンデに出た時に、一番の気がかりはポケットに入れている小物の紛失。
さらに言えば、ポケットの中が汗で蒸れてしまうことも悩みの種」とのお声。
そこで、「ポケットの中で紐で繋がっている防水の収納ポーチとかあると良いかも。」と中嶋さん。
中嶋さんは仕事柄、ゲレンデに出てお客様の写真を撮ったりするため、ポケットからスマホを出したりすることも多が多く、落としかけたことがあるとか。
確かにそこに車のキーやお金、スマホなど、大事な小物をコード付きのポーチなどに収納できれば、紛失する心配や蒸れなどによる浸潤も無くなり、心配事も減ることで思いっきりプレーに集中できると感じました。
ぜひ次期ウェアで検討させていただこうと思います。
実際にウェアを着ていただいている方々からの意見は本当に参考になるものばかり。
さらに、立場の違うお二人、それぞれの視点からのフィードバックはとても貴重です。
最後に、最近工場から上がってきた来季ウェアの試作を実際にお二人に試着していただくことに。
果たして来季ウェアを試着した感想は・・・。
「ちょっと固くて疲れそう。」
なんと、お二人とも口を揃えて、ウェアの生地が固くて動きづらいとの感想。
芦田さん「俺がプライベートで買うなら、多分選ばない。」
中嶋さん「そうですねー。僕も選ぶなら今季の方が。」
二人のド直球のご意見にスタッフ沼田もただ笑うばかり。
実は、今季のウェアを購入していただいた一般のお客様から、ウェアが破れないように補強をしてほしいとのご意見をいただき、ところどころ生地の補強を施していたのです。
自分達で試着した時はそこまで動きづらさは感じなかったのですが、やはり現場で日々活動されている方の視点からは、なかなか厳しいご指摘。
こうやって、率直なご意見をいただけるのが本当にありがたいことだと改めて実感。
ウェアを作っている我々制作者の狙いと、ユーザー側のリアクションのギャップは常に意識して、これからもウェア作りに励みたいと思います。
中嶋さん、芦田さん、貴重なフィードバックありがとうございました!
おまけ
試しにゲレンデの方に出てみると、なんと43DEGREESのスノボウェアを着ていただいているお客さんと遭遇!
やっぱりゲレンデで自分達のウェアを着ていただいている方を発見すると嬉しいですね。
ついついテンション上がって声をかけてしまいました(笑)
「すごい暖かいです!」
と嬉しい一言。
来季のウェアも自信を持って皆さまにオススメできるものを作りたいと思います!
FourSeasonsDesignLab.
プロダクトマネージャー沼田